2006-01-01から1年間の記事一覧

日本人の精神的欠陥 「平成の大獄」編

一昨日、 元オーム真理教教祖、松本智津夫の死刑が確定した。 「死刑」ということから考えると、この一連のオーム真理教事件の被告達に対する死刑判決の多さは、異常なのではないかと思う。 いくつかの事件が重なったとはいえ、同じ組織がほぼ同時期に行った…

「9.11」─その2

ニューヨークの世界貿易センタービル跡地再開発計画は、ユダヤ人建築家、ダニエル・リベスキンドのプランに決定している。 そのプランは、再び五〇〇メートルを超える世界一高い高層タワーを建てるというものだが、それに対し、日本人建築家、安藤忠雄は、緑…

 「9.11」─その1

─「賢明であるとか、力があり、自分は正しいと考えているような人々の行為は、特別に断罪におちいるのであろう。バベルの塔を建てた人々は、天まで達するような塔を建てようとしたがゆえに、それは否定され、散りぢりばらばらになった。 都市における 「摩天…

●;「わいがや①」9月の話題は皇室

●;「わいがや;①」は《マーケットについての議論の場》。毎月第一木曜の夕行われている。「マーケティング」についてアレヤコレヤ自慢げに/奥ゆかしく語る他者の講釈を(時には反発し/感心しながら)「ご自分の場」に持ち帰るキーワードが得られれば、お互…

お世継ぎ誕生!

皇太子の弟夫婦に男の子が生れた。 この子は、今後何事も無ければ、次の次の天皇になる。日本人は、あと数十年?は、「日本国民の統合の象徴」 を仰ぐことになるのだ。 いま、小熊英二という若い歴史学者の、『民主と愛国』 という本を読んでいる。 以前から…

9月5日は─「戦勝記念日」の、はず─

9月5日という日は、日露戦争が終結し、日本全権小村寿太郎とロシア全権セルゲイ・ウィッテの間で、ポーツマス条約が締結された、誇るべき 「戦勝記念日」 だ。 しかしなぜか日本人は、アメリカに負けた、「敗戦記念日」の事しか頭にない。右翼や保守派達も…

軍事機密費流用事件と岐阜県庁裏金事件

昨日、学童の父母会があり、その中の一人である、市役所に勤めるお父さんから面白話を聴いた。 最近は、とにかく予算が少なくて、例えば予算要求をする時、年度初めに、コピー用紙を10箱なら10箱と、要求すると、まずその時点で、ほぼ一律に2割はカット…

Towerレコード破産

以前、あるオーディオマニアに聞いた話だが、 音源、つまりレコードやCDから、プレーヤー、アンプ、スピーカーに至るオーディオシステムの中で、一番進んでいるのは、なんと、最も素朴に造られる、レコード盤らしい。 最高級のプレーヤーやアンプを使って…

朝日新聞特集記事─「好感」のありか─

─「好感」のありか─は、「自分探し」の特集だ。 以前このブログにも書いた 「愛国を歩く」 という記事と同時進行で、3回に亘って紹介されていたが、 なかなかイメージし難い今の「日本像」が、その二つの特集記事によって、うまく説明されていたと思う。 そ…

リスクと「スケープゴード」

10日ほど前になるだろうか、零細の建設会社が、千葉、東京にまたがる大停電を引き起こしてしまった。クレーンを立てたままバージンを航行させて、高圧電線を傷つけてしまったことが原因らしい。電力会社はもちろん、被害を受けた無数の会社や個人から訴訟を…

朝日新聞特集記事─「愛国を歩く」(上)

今朝の朝日新聞の特集記事、「愛国を歩く」(上)は、若者の右傾化の特徴をよく表している。 「なぜ、若者達は、国にひかれるのか」 という疑問から始まる紙面では、例えば、20代の学生、サラリーマンで組織する、[コンサバティブ・スチューデント・アソシ…

コメントありがとうございます

「栗林中将の功罪」に対し、いくつかのコメントをいただいたのですが、このブログは、実は自分の運営するブログではなく、管理人から自由に書き込ませてもらっているという性格のものなので、私物化を避けるためにまともな議論はできませんが、少しだけ。 「…

終戦記念日に向けて2ー『夢』

小説家、なかにし礼は、満州に生まれ、終戦、死の淵を彷徨うようにして日本に帰ってくる。 大陸の悲惨な状況を知るなかにしは、本土が更に荒廃していることをイメージしていたが、そこでみたものは、明るい 『りんごの唄』 が流れるなかを、元気に立ち回る日…

終戦記念日に向けてー「靖国」の本質

私は、戦前と戦後を境にして、靖国神社の性質が、大きく変化したと思っている。戦没者の祀られ方が変わったのだ。簡略化して言えば、以前の靖国は、国に殉じた英霊達の魂が集まる場所であったが、戦後、それは、─「怒れる魂を『鎮魂』する場所」─となった。…

栗林中将の功罪

先日、前回投稿の、[玉砕」─「散るぞ悲しき」を、ほぼ同じ内容で、別の掲示板に投稿したところ、一気に100を超える批判が来ました。おおむね、頑張った栗林中将をなぜ批判するのか?という内容だったので、以下のような返信をしました。─この場をお借りし…

「玉砕」─『散るぞ悲しき』

「玉砕」─玉が美しく砕け散るように、名誉や忠義を重んじて、潔く死ぬこと(広辞苑) 軍隊が全滅した時によく聞く言葉だが、実際の戦闘での─「玉砕」─は、そんなイメージとはかけ離れたものであったことが、硫黄島の戦闘からの帰還兵の証言からよく解る(N…

「マニュアル化」社会の問題─1

「危機管理をマニュアル化する」といえば、何かいい事のように聞こえるが、じつはこの方法では、本当の危機には、対応できない。瞬時の判断を必要とする場合、「マニュアル」がネックになることは容易に想像がつくだろうし、じっさいの運用面でも、「マニュ…

●;カリスマ営業マン

●;8/3日(木)18:30〜於;CCG会議室で開かれた「わいがや;①」の模様。「カッ!」と暑くなったせいか、リピーター組の出席少なし。でも、外部ゲストは、小川国雄さん…(株)錦プロデュサーズ・常務/前山寿さん…錦プロデューサーズ/横田悟さん…(株)バリ…

流水プール殺人事件─その弐

新聞報道によると、市の担当役人は、二日に一度はプールにチェックに行っていたのだが、蓋が針金で止められていたことには気付かなかったということだ。 5年も前から針金で固定していたというのに、よくもまあ気付きませんでしたなどという大嘘がつけるもの…

流水プール死亡事件

きのう、埼玉の市営プールで7才の女の子が、流れるプールの吸水口に吸い込まれて亡くなるという痛ましい事故があった。 吸水口をカバーするアルミ製の格子が外れていたために起こった事故だということだが、その格子はなんと針金で固定してあったという。 …

Show the Flag!

ヨーロッパはかつて深い森に包まれていたらしい。 それを伐採して今の風景をつくったのは、キリスト教徒達だ。 掃討作戦というのは今も昔も変わらない。 森や洞窟に潜む異教徒達を掃討するには見通しを良くしなければならないのだ。 ベトナム戦争の枯葉剤作…

想像の共同体

写真家川内倫子の写真集「花火」。 かつての共同幻想とは何かが変わった。今では、小さな集団が個人を拘束しまた他者と身内を差別化した、昔の頃の共同幻想ではない。それはグローバリズムという緩やかな共同幻想だ。あらゆる物が「一点透視図法」によって明…

●;《家…個人住宅》にまつわる問題

●;コンテンツ業界の人々が蝟集する「わいがや;②」が7/26(水)18:30〜於;CCG会議室。 ▽;参加者は、倉内慎哉さん(日新報道)/鈴木謙一さん(しるく舎…エディター&ライター)/池田光一さん(東山出版)/神田雅弘さん((有)神田トラストホーム;代表…

日本人の精神的欠陥─底抜け「靖国問題」─

大槻会長 「私は専門化じゃないからよく分からんが、A級戦犯の合祀を取り下げることはできないだろうか」(靖国神社奉賛会会長) 松平宮司 「それは絶対できません。神社には『座』というものがある。神様の座る座布団のことです。靖国神社は、他の神社と異…

日本人の精神的欠陥ー和を持って尊しとなすー

述べ床面積145㎡に児童90人先生5人という、難民生活状態の「学童」の家屋を建て替えることになり、その骨子について、父母達が、市役所の担当者と話し合いを持つことになった。 市側が基本プランを作ってきたのだが、来年には児童が100人を超えるこ…

日本人の精神的欠陥─「仮の宿」─

川崎の生田という所に、生田緑地という大きな森がある。岡本太郎美術館があることでも知られるが、そこには昔の日本の民家をたくさん移設した「日本民家園」という、庭園がある。 「民家園」的な施設はおそらく各地にあるのだろうが、ここは、広大なスペース…

生産行為とリスク

前回の書き込みで、北陸方面を旅行したことを書いたが、仕事も一部兼ねていた。以前、富山の小都市の市立博物館に納めた、子供向けの体験型地層実験装置(僕の肩書きはデザイナーだがいろんなことをやらされる)に不具合があったので、修理してまた取り付け…

モダニズムの理念─2

─「疾走するスポーツカーは『サモトラケのニケ』よりも美しい」─F.Tマリネッティ 20世紀初頭、美術や文学の世界に「未来派」と呼ばれるムーヴメントが興る。ギリシャ彫刻の名品よりも、人知を極めたスポーツカーの方が美しいというこの言葉は、合理主義…

●;郊外都市→個人住宅

●;「わいがや;②」で論じた「郊外都市(論)」の「次」」は「個人住宅について」を論ずる流れになった。郊外都市のどこ見ても{同じような風景の連続」と‘荒れ’を見知っているが故に、戦後、急激に膨らみその地方の特質も失せた「近郊都市」については、何…

モダニズムの「理念」

モダニズム、つまり合理主義の先端にやってくる風景には独特の美しさがある。しかしそれは、世界に共通な風景でもあるのだ。この写真はどこの風景なのか。日本それともヨーロッパそれともアメリカ? それにしても、そのことがどうして美しいと感じられるのか…