朝日新聞特集記事─「好感」のありか─


─「好感」のありか─は、「自分探し」の特集だ。 以前このブログにも書いた 「愛国を歩く」 という記事と同時進行で、3回に亘って紹介されていたが、 なかなかイメージし難い今の「日本像」が、その二つの特集記事によって、うまく説明されていたと思う。 そして、そのなかでひとつキーワードを探すとすれば、「自分探し」 ということになるのだろう。 どの記事にも、自分の存在理由を、「ナショナリズム」「インターネット」などの共同体への帰属意識に見出そうとする若者達の姿が描かれている。

 「自分探し」、この言葉を最初に聞いたのは、バブルの頃だったと思うが、その時は、 「人の数だけ美しさはある」 といったような─個性探し─の言葉だったように記憶している。 しかし、この二つの特集記事から感じられる現代の 「自分探し」 には、そのような──のイメージは微塵もない。 ひたすら自分が帰属すべき共同体を探しているのだ。【M】

写真は川内倫子「はなび」