懲役15年判決に思う

殺人者とは「ぶっ殺す」という声を発っするものであり、被害者を刺したあとに競馬場へ行ったりもするし、刺したあとに被害者を救護などしないものだ。そういう犯罪者を嫌と言うほど見て来た検察が過去の判例と照らし合わせて出してきた求刑が、「懲役16年」。
 しかし善人の市民感覚では、強固ではないそこそこの殺意を持って刺し、そして殺した後に遊ぶなんてことはせず、自分で刺しておきながらも救護活動をするのが、普通の殺人者なのだそうだ。
 幸せな善人には想像もできないことが犯罪の世界では起きるのだということをイメージすることは難しいのだろう。裁判で出される、ごくありふれた検察側の証拠にも、必要以上に「凶悪」さを感じてしまうのかもしれない。今回の被告は、明らかに裁判員裁判被害者第一号だ。【M】