死刑制度下のニホンジンの心理

一昨日の書き込みに対して、コメントが寄せられましたので照会し、反論します。 


>「私も、基本的には、その考え方です。
だた、そのような考えの全く通用しない殺人を繰り返す人もいる。
そんな人が釈放され、自分や家族の生活圏に存在すると思うと。。。」


 正確なデータを持ってはいませんが、多くの国では終身刑受刑者はほぼ50年間は拘束されるそうです。 映画『ショー・シャンクの空に』は、冤罪で終身刑になった男の物語ですが、そこでは刑務所内の悲惨な生活が描かれています。ひょっとしたら受刑者にとっては、「死刑」より残酷かもしれない。
 よく考えてほしいのは、宅間や星島容疑者のように、自ら死刑を望む、つまり「生」を軽く考える犯罪者が現われるような時代に、死刑が、本当に犯罪の抑止力になるのかということです。 例えば、『評決の時』 http://moritakuto.exblog.jp/7706620/ で無罪になった殺人者は、自らの報復の罪に自責しつつ生きることを強いられたと考えるべきでしょう。
 つまり重要なことは、「近代社会では、人は人を抹殺する権利も資格も与えられてはいないが、犯罪者を拘束する権利は持っていると考えられる」、ということです。
 正常な社会を維持するためには、凶悪犯に対しては、宗教的バックアップの無いニホン社会の側が精神的リスクを冒してまで、報復的な「死」を与えるのではなく、物理的に長期間に亘り人権、自由を奪うことの方が、遥かに「理」に適っているのです。【M】