追記 人間に許される行為の限界

ccg2009-02-14

自然な感情を、倫理の名の下にコントールすること。これは近代社会には不可欠なことだ。例えば司法でも同じで、泣き叫び悲しむ遺族を横目で見つつ、殺してしまいたい感情と遺族への同情を抑えつつ、なぜこの男が凶悪な殺人に及んだかを追求し、社会正義とは何かという、永遠に答えの出ない問題に対して、人知の限界を認識し越権を避け、その男の復権の可能性を消し去ってしまうのではなく、その男と社会とを必要な限り遠ざけること。 これが、人間が執行しても許されるぎりぎりの行為だ。人権の問題ではない。【M】

映画『評決の時』評 http://moritakuto.exblog.jp/7706620/