「50、80、よろこんで!」

ccg2008-09-17

 ここ数年ずっと、外資系の保険会社がめだっていたけど、安い反面、そうとうヤバイ状態だったことをどれだけの日本人が知っていたのだろう? 「50,80、よろこんで!」なんて言葉に騙されて、いつ破綻してもおかしくない保険会社にせっせとお金を送っていたわけだからね。しかし9兆円も米政府の融資を受けないと立ち直れないAIGグループが大手を振って日本でお年寄りを騙し続けていることを、本当は政府もエコノミストもみんな知っていたんじゃないのか?!

 だって9兆円といったら東京都の予算よりも多いわけでしょ? そんな状態でありながらしかも、リーマンブラザースをほっといてまで救助してあげないといけないほどAIGが破綻してることを日本の金融関係者が知らなかったとしたら、とんでもないノータリンか、確信犯の売国奴でしょう。そういう連中がちゃんと仕事をしないせいで、自分も危うく、家内を「アリコのがん保険」に入れるところだった。
 しかしこういうことがあると、「生命保険にさえ入っていれば、いざというとき安心」なんていうことがいかにでたらめかと言うことがわかる。満額生命保険を受け取りたければ、他人より少しでも、というか少しだけ早く死ななければならないわけで、ましてや入る保険会社を間違えたりすると、他人のためにだけお金をつぎ込んでおしまい、ということにもなりかねない。

 しかしこういうところに、企業倫理や社会倫理を求めることは、酷なのだろうか。つまり、巨額融資がなければ破綻してしまうような保険会社の、いかにもお年寄りが騙されそうなコマーシャルを流し続けることは、本当は人倫に反するのではないか? また、そのような規制が難しいのであれば、何らかの形で、フリーのエコノミストが警鐘を鳴らせるような場所を、つくらないといけないのではないか? そのような、NPOやNGOなどの発言力のある民間団体がなくてはいけないのではないか?ということだ。 実際、AIGが破綻していたら、「振り込め詐欺」どころの被害額ではすまなかっただろうに。【M】