監視カメラフェチ

ccg2008-07-12

監視カメラ」というと、ロンドンが有名ですが、最近、どんな事件にも 監視カメラの映像が流れる印象がある、ワガクニではどうか? 以前 ニュースで見たのですが、ロンドンでは希望してお金を払えば、逆に自 分を監視してもらって、犯罪から身を守ることができるというところま で進化しているようですが、日本ではまだまだ権力に寄る監視装置とい うイメージですね。監視カメラの数も、予算も秘密なんではないでしょ うか。写真のような、円形監獄「パノプティコン」状態だとおもいます。つま り、いつも誰かから監視されているという強迫観念につきまとわれる。

 おそらく洞爺湖サミットにつぎ込んだ予算、600億円の何%か は、全国の監視カメラ設置予算に回ったと思いますが、でも考えてみれ ば、年々、凶悪犯罪は減っているんです。でも市民感覚としては、増え ているように感じる。これも強迫観念から来るものです。

 しかし重要な事は、日本では、監視される対象が、例えばテロに怯える 欧米のようにイデオロギーや宗教、民族闘争による、「主体的な敵」で はなく、「よくわからない敵」だということです。 わからないから、 とりあえず犯罪者を対象とするしかないし、でも監視カメラを付けない と不安でしょうがない。

 ニホンの社会心理は、ワレワレの本当の「敵」を見つける必要がありま す。そのつど、強迫観念のはけ口として仮想「敵」をねつ造するという 手段は、そろそろ限界にきていると考えた方がいい。【M】



注:本来、中央の監視塔は、暗くなっていて、受刑者からは見えなくなっていました。つまり、
監視員は居ても居なくてもよかったわけです。