★「シエスパ」 爆発事故と 「特高自衛隊」

 渋谷の女性専用温泉「シエスパ」が、大爆発を起こした。 近くにユーロスペースという名画座があって、よく近くを通っていたが、まさかあんなところで温泉を掘っていたとは知らなかった。 しかし、事故を知ってゾッとしたのは、近くを通らなくて良かったということよりも、あそこを通るたびに、自分が防犯カメラに映っていたのだろうということだ。 迫力ある爆発風景を観られるのはいいが、いったい世の中に何台の防犯カメラが設置してあるのだろう? 例えばイギリスが防犯カメラ大国であるのは知っていたが、日本政府は絶対にその数や場所は発表しないだろうから、ひょっとしたら、日本はもっとすごいのかもしれない。 法務省傘下の、公安調査庁には、年間予算がなんと800億もあるそうだから、至る所に防犯カメラや、公安の役人が陰を潜めていてもおかしくはない。 


 そこまではよしとして、しかし、自衛隊までもが、公調の真似事をやっていたというのは、ちょっと不気味だ。 なにが不気味かといって、たぶん、公安調査庁も、警察庁公安課も、自衛隊も、それぞればらばらに、公安調査をやっていることで、 極端に言えば、戦前戦中の政府が、陸軍海軍を全く掌握できずに好き勝手をやらせていた構造によく似ているのだ
 例えば、百歩譲って、自衛隊を発動させるための調査を、公安調査庁なりがやる、というのならまだ解るし、それを総理官邸が主導権を執ると言えば一応筋は通る。 しかし今回は、自衛官の勝手な判断でやっているようで、官邸が指導している風にはみえない。


 右翼悲願の自主憲法が作られればどうなるかわからないが、少なくとも現憲法下の自衛隊である限りは、国内の不穏分子に対しては、公安調査庁に、その仕事は譲るべきだろうし、暇だからと言って、「国益のため」 が昂じ過ぎたのでは、常識ある人々から、「身をわきまえろ!」 と言われてもしかたがないと思う。【M】  (そういえば、沖縄の米軍新空港に反対する一般市民に、アベちゃんは軍艦を差し向けたそうだから、あのテーノー総理の中では自衛隊はすでに軍隊なのかもしれないが)