参審制始まる

日本の検察や裁判所がすんなり裁判員制度に賛成するはずはないと思っていましたが、「なるほど、これなら賛成するはずだ!」 というような裁判員制度が来年5月からスタートします。 要は、裁判所は無知な一般民衆の判断に左右されることなく、これまでと同じ、思った通りの判決が下せるということです。それどころか、不当判決に市民のお墨付きまでもらえるシステムになったということです。詳細はネット検索でいっぱい出てきますから、一度くらい調べてみましょう。
 戦前の日本の、規制がいっぱいの、陪審員制度では、無罪判決率が、17%もあって、そのトラウマからか、GHQに、「新憲法陪審員制度を入れ込まないで!」と、お願いしたことが功を奏して、現在、有罪率99%という高い有罪率が達成されています。 「冤罪を恐れることなかれ!」 これが後進国日本の司法です。
 
 有罪率99%! それにしても、一番癒着してはいけないはずの、検察と裁判所が癒着してしまうというのは、どういうことでしょうか? 一度犯罪者の疑いがかかってしまうと、日本では徹底的に差別されてしまって、有罪か無罪かなんてどうでもよくて、もう完全な「他者」なんですね。  このブログでしつこく書いてきた、日本人の人権概念の稚拙さはここにもよく現われています。ワガクニにはこういう被差別者を守るという概念がないんですよ、本当は、しっかりと市民の力で、権力を監視するための、正しい 「参審制度」 が導入されないといけません。今回の裁判員制度反対の運動は、被告のためではなく、裁判員の不利益ばかりを叫んでいます。 お先真っ暗とはこのことです。【M】